読了 ★★★

陽だまりの迷宮 (ハルキ文庫)

陽だまりの迷宮 (ハルキ文庫)



たまには新刊を。 「黄色い鞄と青いヒトデ」の出来には大満足ですが、他の2編はちょっと...。

  • 「黄色い鞄と青いヒトデ」(★★★★★)  鉄道模型を持ち去った犯人を導き出す過程といい、双子の訓子と成子が嘘をついた理由を推察する過程といい、素晴らしいなぁ。 でも、落としたことに早く気付けよ、成子。
  • 「届かない声」(★★)  蕗さんがなぜ必死なのか理解不能。 無言電話の件は脱力。
  • 「クリスマスのおくりもの」(★★)  とってつけたような真相にガッカリ。

3編ともそうですが、大家族(11人きょうだい)という設定なのに、話に絡まない人が多すぎ。 「黄色い鞄と青いヒトデ」なら斎藤さん、「届かない声」なら蕗さんあたりは、きょうだいの誰かが代役可能だと思います。
プロローグとエピローグは、あってもなくてもどっちでもよい気が。 きょうだい各々に関する書き込みが圧倒的に不足しているため、最後といい、ヨモギさん云々といい、蛇足としか思えない。