ハサミ男 ★★★★☆

ネタバレあり。 ご注意ください。


8日までの上映と知り、慌てて映画「ハサミ男」を観てきた@台場シネマメディアージュ(4/7)。 主演が豊川悦司麻生久美子、他にも阿部寛など有名どころが出ているのに、何故都内では、ここでしか上映していないのか(ブツブツ)。
私が映画を観に行く際、よくお世話になっているサイト★前田有一の超映画批評★では、100点満点で30点だったが、私は非常に楽しませてもらった。 殊能将之著の原作を読まれた方なら気になる例の件は、 M・ナイト・シャマラン監督の某作*1を彷彿とさせる処理をしていた。 なるほど、巧いなぁ。
知夏の部屋に飾られた写真や、刑事が訊きこみの際持っていた写真の枚数、「あんな何もない部屋に住んでいて」や「今の声何!?」等、伏線も方々に張られていて、いちいち感心させられた*2。 多分カットされてるのだろうと予想していた、ジェイムズ・ティプトリー・ジュニアうんぬん(ここ参照)は、やっぱりカットされていた。 映像の古臭さが気になる人がいるかもしれないが、昔大好きでよく観ていたドラマ「特捜最前線」っぽくて私は嬉しかったし、この時代にどうやったらあんな昭和を感じさせる古臭い映像が撮れるのか、不思議だった。
以下、映画パンフを読み、へぇーと思ったこと。
犯行に使われたハサミは、美術スタッフが新潟の燕三条まで買いに行った。 実際に使われれば、すぐ足が付くらしい。
渋谷にいたはずの知夏が、何故有楽町のビル屋上に??と戸惑ったが、知夏がいたのは取り壊しが決まった東宝本社ビルの屋上で、屋上からみえる風景をカメラに収めようとした結果らしい。
ところどころ、声と口が合っていないのは気になったが、例えばカメオ出演していた映画評論家連中の会話がヤバい内容だったらしく、映倫審査のため音声を重ねたそうだ。

*1:『(反転→)シックス・センス(←反転)』

*2:ちょっと失敗してるなと思ったのは、警察が(反転→)目をつけていたのは別の人物(←反転)というやつ。