三浦友理枝 ★★★☆

印象三浦友理枝のコンサートを観てきた@王子ホール(7/6)。 舞台に向かって前方右側が若干空いていたが、ほぼ満席。 豊島区王子にあるからではなく、王子製紙本社ビル内にあるから、王子ホールなんだな。 300席程度の小さい会場で、そのためかチケット代が概ね高い(同僚談)らしい。 この日は3500円とお手ごろ価格。
「海外のピアニストは、プログラム前半は手を抜いて、休憩後の後半に得意な曲をもってきて、最後に最も得意な曲を弾くことが多い。 日本人ピアニストは、手を抜くってことはあまりしないが、後半の盛り上がりが物足りない」と上司はおっしゃっていて、海外暮らしが長いこの方はどうなんだろと思っていたら、CD収録曲はプログラム後半に固めていて、自信のある曲はやはり後半に弾くんだなと思った。 前半のハイライトは”ショールの踊り”(プロコフィエフ)、後半のハイライトは”リゴードン”(ラヴェル)。 共に技巧に走り過ぎず、跳ねる様なリズムが感じられる曲で、興味深く聴けた。 想像以上に力強い演奏。 全体的に技巧的な曲が多く、運指練習を聴かされているようで、楽しめない時間が結構あった。 本編最後の”ラ・ヴァルス”も、正直あまり好きではないので、後半の盛り上がりという点ではいまいちだった。 アンコールは馴染みのある曲の連続。 技術のある人が、余裕綽々でこういう曲を弾くのは、聴いていて心地よかった。 上松美香などと違い、演奏中の表情はあまり魅力的でなかった。

  1. バレエ「シンデレラ」より抜粋(プロコフィエフ)
  2. スケルツォ 第3番 嬰ハ短調 作品39(ショパン)
  3. バラード 第4番 へ短調 作品52(ショパン)
  4. クープランの墓」より抜粋(ラヴェル)
  5. 夜想曲 第4番 変ホ長調 作品36(フォーレ)
  6. ラ・ヴァルス(ラヴェル)
  7. 愛の悲しみ(クライスラー) (encore)
  8. 月の光(ドビュッシー) (encore)
  9. ジュ・トゥ・ヴ(サティ) (encore)