COB新譜は世界一ィィィ!

何度も聴いているうちに、一昨日の感想Amazon.co.jpに投稿したことを、激しく後悔しはじめた。
CHILDREN OF BODOMの最新作「ARE YOU DEAD YET?」(Amazon)は、前作「HATE CREW DEATHROLL」からさらに進化・深化したアルバムだと、今なら自信を持って断言できる。 前作が最高到達点で、今後は急にか緩やかにかはわからないが、とにかく落ちるだけだよなぁ、と思っていた自分が恥ずかしい。
それどころか、PANTERAが「COWBOYS FROM HELL」(1990年)や「VULGAR DISPLAY OF POWER」(1992年)、「FAR BEYOND DRIVEN」(1994年)で、メタル界に革命を起こし*1てから早15年、後世に語り継がれるべきアルバムが遂に現れた、とさえ思えてきた。 DREAM THEATERIN FLAMESSOILWORKといった、新時代の旗手に祭り上げられたバンドが、悉く停滞を続けるのを横目に、このアルバム発表に伴う世界ツアー次第では、こいつらが一気に、JUDAS PRIESTやSLAYERに次ぐ地位にまで上り詰めるんじゃないか、とさえ思えてきた。
このアルバムの凄さを理解するために、私は15年間メタルを聴き続けてきたのかもしれない。 大抵のメタル曲については、何となく曲作りの過程がみえるようになったが、京極夏彦『絡新婦の理』を読んだ時の感覚に近いというか、どのフレーズからつくっていって、最終的に1曲として仕上げたのか、このアルバムの曲については、まだ全然見えてこないし、一生わからないかもしれない。
このアルバムの本質を理解しようとせず、ほんの上っ面を撫でるだけで済まそうとする*2、「BURRN!」誌関係者には、マジで失望させられた。 こんな連中が牛耳ってるんじゃ、日本のメタル界はもう駄目だ。 (確か)PANTERAやSEPULTURAを表紙にすることに納得できず、酒井康が「BURRN!」編集長を辞めた時は、まだ後を担う人材がいたけど、現況はね...。

*1:バスドラを、ギターリフの符割と同調させたり、あたかもタムの一部の如く使うやり方は、10年以上経った今聴いても斬新。 自分のドラムの腕前にちょっと自信を持ってきた、(確か)95年に初めて彼らのアルバムを聴き、あまりのコピー不可能っぷりに、全然駄目じゃないか俺...、打ちのめされたものだった。 また、ドラムやギター・チューニングの新しい概念(ドロップDなど)までも、メタル界に持ち込んだ。

*2:「ストレート」「モダン・ヘヴィネスに日よった」「ライヴを意識した曲作り」など。