東野圭吾『ゲームの名は誘拐』  ★★★★

岡嶋二人を髣髴とさせる誘拐話。 犯人側の描写ばかりで、被害者側の状況が判らないというのが新鮮。 身代金受渡し完了後の展開が白眉。 確かに、色々違和感を感じさせる描写があったんだよなぁ。 ラストの切れ味はいまいち。

宮部みゆき『R.P.G.』  ★★★

読了。 このネタは文庫書き下ろしで正解。 お気楽な内容ではないが、気楽に読める。 題名が秀逸。

舞城王太郎『阿修羅ガール』  ★★★

読了。 第1部と第2部「崖」は面白かった。 佐野の件は、結局うやむやのままかぁ。 併録「川を泳いで渡る蛇」は、舞城が書かなくても...という実に普通の話だった。

恩田陸 ★★★★

さて、ここでこれから何が起きるのか? 低い雲がたなびくのを見ながらそう問いかけてみる。 旅先で、私がよくやるゲームだ。(p.150) 恩田陸『酩酊混乱紀行『恐怖の報酬』日記』読了。 写真が少ない上に小さすぎるので、旅行記としては物足りないが、旅先の至…

電車男

昼食時、5/21付「NIKKEIプラス1」の 「もらってうれしいティーカップ」ランキング ウェッジウッド「ワイルドストロベリー」 234 ウェッジウッド「アレクサンドラ」 200 マイセン「ブルーオニオン」 159 マイセン「波の戯れホワイト」 147 エルメス「リズム」…

長谷川昌史『ひかりのまち nerim's note』  ★★

第11回電撃小説大賞の金賞受賞作。 あとがきに 1、主人公は真実を知る。 2、主人公は初めての性体験をする。 3、1と2をリンクさせる。 とか 強引にアクションで解決してしまうのではなく、噛み合わない議論の沸点を物語の原動力にするべきなのだろう、と個人…

小川洋子他『秘密。 私と私のあいだの十二話』  ★★

「電話」がテーマの11話と、そうではない1話を収録した超短編*1集。 執筆者は阿部和重、有栖川有栖、伊坂幸太郎、小川洋子、北村薫、佐藤正午、篠田節子、堀江敏幸、三浦しをん、森絵都、唯川恵、吉田修一(五十音順)の12人。 1つの話をA面・B面という別視点…

藤田晋 ★★★☆

藤田晋『渋谷ではたらく社長の告白』読了。 以下の文章を、藤田晋氏宛てに送ってみた。 はじめまして、○○と申します。『渋谷ではたらく社長の告白』、読ませていただきました。 ネットでの評判通り、非常に刺激的な内容でした。 が、正直申し上げて、193ペー…

桜井政博 ★★★★☆

桜井政博『桜井政博のゲームについて思うこと Think about the Video Games』読了。 桜井氏はゲーム「星のカービィ」シリーズや「メテオス」の生みの親で、本書は、「週刊ファミ通」2003年4月18日号〜2004年4月6日増刊号に連載されたコラムをまとめたもの。 …

情熱大陸(4/3、TBS)

装丁家の鈴木成一に密着。 手がける本は毎月50冊以上、ゲラを最後まで読み、表紙の題字は既存のフォントではなく自作してるんだな、凄い...。 仕事を選ばないという点は、蜷川実花に似てるなと思った。 机上にBang & OlufsenのBeoSound 3000がある(定価32万…

田代裕彦『キリサキ』  評価保留

富士見ミステリー文庫だと舐めてかかったら、人物入れ替わりと時系列並べ替えで頭の中大混乱。 再読して評価を決めようと思う。

日日日『ちーちゃんは悠久の向こう』  ★★☆

一気読みしたのは読みやすい文章だったからで、決して面白くなかったわけではないが、期待に応えてくれるほど面白くはなかった。 ホラー、SF、恋愛物、学園物と様々な要素が織り込まれているが、そのどれもが中途半端で、物語に引き込まれる感覚は最後まで味…

西尾維新『新本格魔法少女りすか2』  ★★★☆

「ファウスト」掲載済2作と書き下ろし1作の計3作収録。 今作も前作同様、西尾版『ジョジョの奇妙な冒険』。 打開策がえらく強引だし、書き下ろし作が戦闘物でなかったので、満足感は前作より劣る。

クローズアップ現代(3/7、NHK)

若手作家特集だったので久々にこの番組を視聴したが、デビュー間近の河崎愛美推しと、『野ブタ。をプロデュース』*1や『蹴りたい背中』、『クリスマス・テロル』、『ネコソギラジカル』、『ちーちゃんは悠久の向こう』からの抜粋連発という、あまりに中身の…

サイン本情報

三省堂書店神田本店に、三崎亜記『となり町戦争』(第3刷)のサイン本があり、思わず買ってしまった。 本日18時の時点で、残りは5冊ぐらい。 本多孝好『真夜中の5分前』もside-Bのみサイン本がある。 売れた分を補充しているのかわからないが、2週間ぐらい前か…

福井晴敏『終戦のローレライ I』  ★★★

4分冊の第1巻。 予想外に見せ場があり、p.179以降は一気に読めた。 主要登場人物一覧に名を連ねる、おケイの役回りが気になる。 Amazonの書影(右参照)は、オビが邪魔。

成田良悟『デュラララ!!』  ★★★

2chライトノベル大賞2004上半期で見事1位に輝いた作品だが、過度の期待はしない方が無難。 夢中になって読めるが、読了3日後ぐらいにパラパラ読み返してみると、あれこいつ誰だっけ?という登場人物がちらほら、そんな感じ。 アイデアと構成力に光るものがあ…

沖田雅 ★★

沖田雅『先輩とぼく (電撃文庫)』読了。 第10回電撃ゲーム小説大賞銀賞受賞作。 宇宙人によって脳が入れ替えられたことを、周囲の人間はあっさり受け入れ、2人はこれまで通り生活するあたりが、従来の入れ替わりものと違う点。 設定を活かしたドタバタ劇が読…

有川浩 ★★★

有川浩『空の中』読了。 序盤は読む手が止まらなかったが、スケールの大きいもの(国際関係等)の描写を、前作同様避けまくった結果、広げた大風呂敷のたたみ方がな...。 瞬と佳江の独白が多すぎて、物語のスピード感を削いでいるのも気になった。

読了  ★★★

悪魔のミカタ〈5〉グレイテストオリオン (電撃文庫)作者: うえお久光,藤田香出版社/メーカー: メディアワークス発売日: 2002/09メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (38件) を見る3、4作目はとばし、シリーズ5作目を読了。 ボクシング対決で最…

読了  ★★★

悪魔のミカタ〈2〉インヴィジブルエア (電撃文庫)作者: うえお久光,藤田香出版社/メーカー: メディアワークス発売日: 2002/04メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (39件) を見るデビュー作も西澤保彦風の作品ではあった(感想)が、著者があとが…

読了  ★★

春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)作者: 米澤穂信出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2004/12/18メディア: 文庫購入: 16人 クリック: 414回この商品を含むブログ (658件) を見る 些細な日常の謎を扱った短編集。 北村薫は偉大だと痛感させられた。 …

有川浩 ★★★★

有川浩『塩の街―wish on my precious (電撃文庫)』読了。 2chでは否定的な意見が多かったが、イラストからは想像つかない展開で、非常に面白かった。 いつの間にか一人称から三人称になる文章は気になったが。 展開の妙味を楽しむべき作品だと思うので、(粗…

読了 ★★★

眠り姫 (富士見ファンタジア文庫)作者: 貴子潤一郎,ともぞ出版社/メーカー: 富士見書房発売日: 2004/10メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 12回この商品を含むブログ (78件) を見る 「眠り姫」 乙一がやっつけ仕事をしたみたいな作品。 設定に満足してしまっ…

読了 ★★

霧の迷宮から君を救い出すために (ジョイ・ノベルス)作者: 黒田研二出版社/メーカー: 実業之日本社発売日: 2004/10メディア: 新書この商品を含むブログ (19件) を見る 雑誌「メフィスト」に投稿していた頃の作品には、『硝子細工のマトリョーシカ (講談社ノ…

読了 ★★

リピート作者: 乾くるみ出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2004/10/23メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 176回この商品を含むブログ (130件) を見る面白いネタを扱っているとは思うが、無駄な描写が多くてダレる。 終盤〜ラストの展開が、困ったときの銃…

読了 ★★★

アルファベット・パズラーズ (ミステリ・フロンティア)作者: 大山誠一郎出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2004/10/28メディア: 単行本 クリック: 8回この商品を含むブログ (68件) を見る「Pの妄想」(★★) 缶入り紅茶なんかにするから、「家政婦に毒殺され…

紹介

ポール・スローンのウミガメのスープ作者: ポール・スローン,デスマクヘール,Paul Sloane,Des MacHale,クリストファールイス出版社/メーカー: エクスナレッジ発売日: 2004/10/20メディア: 単行本購入: 68人 クリック: 907回この商品を含むブログ (93件) を見…

読了 ★

水の迷宮 (カッパノベルス)作者: 石持浅海出版社/メーカー: 光文社発売日: 2004/10/20メディア: 新書 クリック: 10回この商品を含むブログ (85件) を見る 水族館が舞台ということで、スケールの大きい話を期待したんですが、終始こじんまりとした展開でがっ…

読了 ★★★★★

PLUTO 1 (1) 【豪華版】 ビッグコミックススペシャル作者: 浦沢直樹,手塚治虫出版社/メーカー: 小学館発売日: 2004/09/30メディア: コミック購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (108件) を見る 「きみがアトム君だね」 「はい」 渋谷ブックファー…